
ロマンス詐欺(恋愛詐欺)の典型的な特徴を整理しますね。もし身近に疑わしい相手がいる場合は、早めに対応することが大切です。
ロマンス詐欺の主な特徴

1. 出会いのきっかけ
- マッチングアプリ、SNS、国際的な交流サイトで突然の接触。
- 写真はとても魅力的(モデル風、軍人風、医師風など)、プロフィールが整いすぎている。
2. アプローチの仕方
- 出会ってすぐに強い愛情表現(「運命の人」「あなたしかいない」など)。
- メッセージのやりとりが早く頻繁で、短期間で親密さを演出する。
- 日本語が不自然なこともあるが、翻訳ツールを使って会話している場合も多い。
3. 相手の設定
- 海外在住、出張中、軍人、医師、エンジニア、投資家など「しっかりした職業」や「高収入」をアピール。
- すぐに直接会えない理由を説明する(「海外勤務」「任務中」など)。
4. 金銭に関する要求
- 病気や事故、家族のトラブル、ビジネスや投資チャンスを理由に送金を依頼。
- 「お金を立て替えてくれればすぐに返す」と約束する。
- 暗号資産やギフトカードなど、追跡が難しい形での支払いを要求。
5. 共通する心理的手口
- 相手を信じさせるために「未来の結婚」「一緒に住む計画」などを語る。
- 同情や不安を煽るストーリーを作り、助けたい気持ちにさせる。
- 金銭の話になるまでは優しくロマンチックに接してくる。
見分けるヒント

- まだ会っていないのに「愛している」と言う。
- 顔写真やビデオ通話を拒む/同じ写真がネット上で使い回されている。
- 金銭の話が出る。特に暗号資産やギフトカードを要求。
- SNSの友達数や投稿が不自然に少ない。
👉 基本ルールは 「会ったことがない人にお金を送らない」 です。
ロマンス詐欺の典型的なやりとり例

典型的な「ロマンス詐欺師の会話パターン」をいくつかご紹介しますね。実際のやりとりをシンプルに再現するとこんな感じになります。
① 急な接近・愛情表現
詐欺師: あなたの写真を見て、心を奪われました。こんなに素敵な人に出会えるなんて奇跡です。
被害者: ありがとうございます。
詐欺師: 出会ったばかりだけど、あなたは運命の人だと感じます。将来、あなたと結婚して日本に住みたいです。
➡ 出会ってすぐに「運命」「結婚」など強い言葉を使って信じさせる。
② 信頼させるための自己紹介
詐欺師: 僕はアメリカ軍に所属しています。今は中東で任務中です。
詐欺師: 任務が終わったら日本に行き、あなたと新しい人生を始めたい。
➡ 軍人、医師、エンジニア、投資家など「高収入で真面目そうな職業」を名乗る。
③ 会えない理由の説明
被害者: 会える日を楽しみにしています。
詐欺師: 本当はすぐにでも会いたい。でも任務が終わるまで国外に出られないんです。
詐欺師: でも心はいつもあなたのそばにあります。
➡ 「会えない事情」を作り、物理的に会えないまま関係を続ける。
④ 金銭トラブルを持ち出す
詐欺師: 実は大変なことが起きました。任務の報酬を受け取るには、税金を先に払わなければなりません。
詐欺師: ほんの少し貸してくれませんか?すぐに返します。
➡ 相手に同情や助けたい気持ちを抱かせる。
⑤ 暗号資産やギフトカードを要求
詐欺師: 銀行送金はできない状況なんです。
詐欺師: 代わりにビットコインで送金してもらえますか?
詐欺師: それが一番早くて安全なんです。
➡ 足がつきにくい送金手段を求める。
⑥ 最後の追い込み
詐欺師: あなたが助けてくれなければ、私は一生あなたに会えません。
詐欺師: お願いです、信じてください。私たちの未来はあなたの手にかかっています。
➡ 「愛」と「罪悪感」を利用して、最後までお金を引き出そうとする。
こうしたパターンは、国や職業の設定が違っても基本的に同じ流れです。
- 急な愛情表現 → 2. 信頼させる職業アピール → 3. 会えない理由 → 4. 金銭要求
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